脂肪腫は何科に行くべき?皮膚科より形成外科がおすすめの理由を解説!

「脂肪腫ができたら何科に行けばいい?」
「脂肪腫ができたら、とりあえず皮膚科に行けばいい?」
「行く科によって治療方法が違う?」

脂肪腫のようなものができたけれど、何科に行けばいいか悩んでいませんか?
脂肪腫ができたら皮膚科ではなく形成外科へ相談することをおすすめしています。

本記事では形成外科がおすすめの理由や治療の流れについて詳しく解説しています。
治療したいけれど、何科に行けばいいか悩んでいる方は、ぜひご覧ください。

脂肪腫とは

脂肪腫とは、脂肪細胞からなる良性の腫瘍です。
脂肪細胞があるところ、つまりは体中どこにでもできる可能性があります。

触ると柔らかく、痛みを伴うことはほとんどありませんが、見た目が気になる場合や大きくなる場合には治療が必要です。
脂肪腫は、自然に小さくなることはなく、ゆっくりとした速度で徐々に大きくなるので、他のできものと勘違いして放置されてしまうことがあります。
しかし、大きくなりすぎると手術をしたときに周囲の組織を損傷してしまうリスクが高まるので、早めの治療がおすすめです。

脂肪腫の中身は液体ではないので、注射器での摘出ができません。
よって、手術で摘出する治療が必要です。

脂肪腫は「形成外科」「皮膚科」の2つ

脂肪腫ができたかなと思ったら、「形成外科」か「皮膚科」への受診がおすすめです。
ただし、ここでは「形成外科」をおすすめしています。
「形成外科」「皮膚科」それぞれの特徴と、形成外科をおすすめする理由について解説します。
脂肪腫で受診する際の参考にしてみてください。

形成外科の特徴

形成外科は、体の表面に現れる異常(変形や欠損など)を主に手術によって治療する外科分野です。
形成外科は、顔や手足などの外傷、アザ、腫瘍、皮膚潰瘍、やけど、瘢痕、ケロイドなど、体の表面の多岐にわたる疾患を対象としています。

腫瘍切除や、外傷による欠損部位の再建など、機能だけでなく見た目を回復させる目的の手術も行われます。
また、形成外科の目的は、治療や見た目の改善だけでなく、患者様の生活の質(QOL)を向上させることです。

例えば、首など目立つところにできた腫瘍を治療することで、患者様の心理的な負担を取り除き、自信を回復させることができます。
形成外科は、患者様の外見と機能を回復させることで、心身の健康をサポートする重要な診療科です。

皮膚科の特徴

皮膚科は、皮膚に関連するすべての病気を診断・治療する診療科です。
皮膚は体の表面全体を覆っており、健康のバロメーターとも言われています。

皮膚科の目的は、病気の治療です。
そのため、新生児から高齢者まで幅広い年齢層の患者様が受診し、皮膚関連の疾患に対応します。
例えば、乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、ニキビ、乾癬、皮膚がんなどが対象となります。

診療は、これまでの経過を聞き取り診察し、必要に応じて検査などを行います。
皮膚科での基本的な治療は投薬です。
早期発見で治療できるものもあれば、症状によっては長期に渡って投薬治療が必要な場合もあるでしょう。
しかし、皮膚科で対応しきれないものは、総合病や大学病院を紹介されることもあります。

おすすめは形成外科

脂肪腫で何科に行こうか悩んだら「形成外科」がおすすめです。
皮膚科でも見てもらえますが、脂肪腫は内服薬や外用薬での治療ができません。
そのため、皮膚科では経過観察になってしまったり、結局は形成外科への受診を促すことがあります。

形成外科では、手術が一般的に行われています。
そのうえ、見た目が綺麗になることも重要視しているため、切除後の傷跡を目立たせないようにする技術を持っています。
したがって、すぐに切除したい場合や手術後の傷跡が気になる場合は、形成外科への受診がおすすめです。

脂肪腫の治療の流れ

ここでは、脂肪腫を治療するときの流れや術後の注意点について解説していきます。

脂肪腫について、動画でも詳しく解説しております。

予約

HP上から24時間Web予約が可能なので、都合のいい日を予約します。
完全予約制ですが、当日手術なども行っているので、1〜2時間ほど時間に余裕をもって予約しましょう。

診察

問診、視診、触診で臨床症状を確認します。
診察の結果、手術可能と医師が判断し、患者様も手術を希望する場合、同意書などを記入後手術が可能です。

当日の持ち物リスト

  • ・保険証
  • ・お薬手帳
  • ・印鑑(シャチハタ可)
  • ・現金(クレジットカード非対応のため1万から2万5千円程度)

画像検査

エコー検査は、脂肪腫か他の腫瘍かを判別するのに適した画像検査です。
エコー検査で判別が難しい場合や、悪性の腫瘍が疑われるときは、大きな病院でCT検査やMRI検査を行います。
また、悪性が疑われるときは、腫瘍の一部を採取し、病理組織学的検査を行うこともあります。

手術

手術の前に該当箇所にマーキングをします。
手術中の痛みを軽減するために、局部麻酔を行います。

脂肪腫直上の皮膚を切開して、脂肪腫の塊を取り出します。
その後しっかりと止血し、縫合し、圧迫固定をして手術終了です。

手術の様子については以下の記事を参考にして下さい。
ただし、手術の様子が写された写真が掲載されておりますので、苦手な方はご注意下さい。

術後の注意点

手術が終了したら、再診の日程を決めてお会計になります。
術後の注意点は、手術痕に刺激を与えないように安静に過ごすことが、一番大切です。
特に脂肪腫は、摘出した部分が空間となり血が溜まりやすいので、手術当日は自宅でゆっくりお過ごしください。
術後1週間は、血行がよくなると、血種リスクがあがるため、飲酒や激しい運動を避けましょう。

当院の特徴

ここでは、当院の特徴について解説していきます。
どこの形成外科がいいか迷っている方は参考にしてみてください。

1人1人に合わせた治療

丁寧に臨床症状や画像検査をして、マニュアル通りではなく、患者様1人1人に合わせた治療法をご提案します。
医師だけでなく当院のスタッフ全員が、患者様にリラックスして治療に望めるように上質なホスピタリティを心掛けています。

また、男性医師だけでなく、女性医師による診察・手術も行っています。

日帰り可能

脂肪腫の手術を日帰りで安全に行っています。
手術時間も短く、忙しい方でも治療がしやすいです。

初診から手術までを希望する場合は、1時間ほど時間に余裕を持って予約を取るようにしましょう。
手術は当日できますが、手術後はもう1度再診にお越しいただくようお願いしています。

形成外科専門医による特殊な縫合技術

当院では、形成外科の専門医による特殊な縫合技術で、機能の回復はもちろん術後の傷跡を目立たせないような治療を心掛けています。
また、繊細な手術を行うために、手術の道具にもこだわっています。
上記のような特殊な手術道具と縫合技術で繊細な手術が可能です。

脂肪腫の相談先に迷ったら形成外科へ

自分の身体にできもののようなものができてしまったら、形成外科を受診しましょう。
形成外科では、機能の回復や病気の治療だけでなく、術後の見た目の美しさやQOLの向上にもこだわっています。
そのため、脂肪腫が治った後も治療への満足感があるでしょう。

当院では、忙しい方も安心してご来院して頂けるように、当日の日帰り手術を行っています。
日帰り手術でも、治療は1人1人オーダーメイドでの治療法を提案し、傷が目立たないような縫合技術で手術に臨みます。

脂肪腫らしきできものができたけれど、何科に行こうか悩んだときはぜひ当院にご相談ください。

院長紹介

日本形成外科学会 専門医 古林 玄

東京皮膚のできものと粉瘤クリニックふるばやし形成外科 新宿院 院長 古林 玄

私は大阪医科大学を卒業後、大阪医科大学附属病院、市立奈良病院を経て東京へ行き、がん研有明病院、聖路加国際病院で形成外科の専門医として様々な手術の経験を積んできました。

がん研有明病院では再建症例を中心に形成外科分野の治療を行い、乳房再建および整形外科分野の再建を中心に手術を行ってきました。聖路加国際病院では整容的な面から顔面領域の形態手術、また、先天性疾患、手の外科、全身の再建手術に携わって参りました。

この経験を活かし、全身における腫瘍切除を形成外科的に適切な切除を目指し、傷跡の目立たない治療を提供できればと考えております。

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